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建築環境設備シミュレーションタワー

建築環境設備シミュレーションタワー

本実験装置は,建物内建築設備性能と建物周辺の気象環境等を実測及び,シミュレートすることを目的とした実物大規模の大型実験装置(地上約27m,実階数9階)です。

(1) 建築設備性能試験と性能診断
建築基準法改正、品確法の制定にみられるように、21世紀は、建物設備の性能診断や性能把握を中心とした研究開発に主眼が置かれる中で、特に性能を規定するための性能試験法の整備は重要な研究課題であり、そのための基礎理論の構築と実験検証の場としてこの施設は位置づけられています。また、公共性の高い実験装置として関連団体や学会等の公開実験の場としても提供し、「開かれた実験タワー」として産・官・学との共同研究を促進させる研究にも積極的に取り組んでいます。

(2) 水平展開を可能とした実践型設備実験タワー
既存のタワー実験研究の成果や装置運用の経験から、実際の建物に対応した実験が高効よく実施できるように配慮しています。
単なるタワー本体に付帯させた縦方向を中心とした設備システムの実験だけではなく、隣接する建築設備工学研究所の外壁、屋上等を有効に活用することにより縦方向に水平方向からのシステムも加えた今までの実験タワーではできなかった応用的な実験を可能としています。

(3) 建築設備診断と維持保全用実験装置としての活用
これからの設備の改修、リニューアル需要への視点として、設備立て配管系の改修実験、既設の径年配管等を設置しての配管更正工法実験、排水配管の清掃実験など、維持管理データの収集を行います。