高橋健彦教授が電気学会業績賞を受賞しました。
平成29年6月2日に行われた(一社)電気学会第105回通常総会において、高橋健彦先生が第26回業績賞を受賞されました。今年は6名が表彰され、先生はその1人として栄誉に輝きました。
先生の受賞のテーマは「接地技術の発展および国際標準化への貢献」です。先生の業績を要約すると以下のようになります。
(1)接地抵抗の多層理論を構築し、それらの成果として電気学会に3編の論文、IEEEのPower Deliveryに2編の論文が採択され、UHV発変電所等の接地設計に多大な貢献を果たしました。
(2)建築構造体接地の実用化を検討し、その成果が現行の電気設備技術基準解釈およびJISA4201に反映されました。
(3)電気学会の産業応用部門の3つの専門委員会の委員長を歴任し、技術報告書第538号、第724号、第951号をまとめ接地技術の発展に寄与しました。
(4)接地に関する4冊の図書を上梓し、これらは全て韓国で翻訳され、1冊は中国で、1冊は台湾でも翻訳されました。さらに、ビーゲルマイヤー、スケナブらとの共著である接地に関する図書もUSAから発行されています。英国電気学会主催のBETNETに招聘され接地技術に関する招待講演を行い、接地技術を内外に発信しました。
(5)IEC-TC64の国内委員長として国際会議に参加し、建築電気設備における保安用接地、等電位ボンディング、接地システム等の規格作成に尽力されました。
髙橋先生は「電気学会から業績賞をいただいたことは、非常に光栄に思っている。接地技術の体系化に向けて、これからも精進したい」と語っていました。